2026年6月28日 | コラム・分析
2026年のMLBシーズンも残り約3分の1になった。ドジャースは52勝30敗でナショナルリーグ西地区トップを走っており、勝率.634は全球団を見渡してもトップクラスだ。開幕前から優勝候補筆頭と言われていた期待に応え、少なくとも前半戦は「強いドジャース」を見せてくれた。
ただ、チームを毎試合追いかけてきた身としては、単純に「強かった」で終わらせたくない。強さの本質はどこにあり、後半戦に向けてどんな課題が浮かび上がっているか——自分なりの視点で整理してみたい。
投手陣の圧倒的な厚さが勝ち越しの根拠
前半戦のドジャースを支えたのは、間違いなく投手力だ。大谷翔平(8勝2敗・ERA1.58)、山本由伸(7勝5敗・ERA2.65)、佐々木朗希(7勝5敗・ERA2.65)、ロブレスキー(9勝2敗・ERA2.71)——この4人だけで31勝を積み上げた。先発4人の平均防御率が2点台というのは、現代野球では驚異的な数字だ。
リリーフ陣もタナー・スコットがクローザーとして機能し、ブレイク・トレイネンやアレックス・ヴェシアが中継ぎを支えた。点差が離れていない試合でも「終盤は任せられる」という安心感は、前半戦の勝ち越しに直結している。
特筆すべきはグラスノウのIL入りにもかかわらず、ローテーションが崩れなかった点だ。ロブレスキーが台頭したことで、むしろ先発の層が厚くなったと言えるほど順応が早かった。
打線の懸念——ベッツの離脱とタッカーの苦闘
一方で心配なのは打線だ。フレディ・フリーマン(.286・13本・OPS.869)が安定してクリーンアップを引っ張っているが、その周辺に課題がある。
まずムーキー・ベッツだ。47試合の出場にとどまっており、出場機会が制限されている(.231・10本・OPS.724)。本来の彼のポテンシャルを考えれば、これは明らかに物足りない数字だ。ベッツがフル稼働していれば、この52勝がさらに数字を伸ばしていた可能性は高い。
もう一人はカイル・タッカーだ。RBIは40と貢献しているが、打率.232・OPS.700は期待値を下回る。2023年のアストロズ時代の輝きを知っているだけに、本来の打者がどこにいるのかという疑問は消えない。ドジャースの打順とスタイルへの適応という面で、まだ課題が残っているように見える。
「嬉しい誤算」だったプレーヤーたち
前半戦で個人的に嬉しかったのは、若手や脇役の活躍だ。ダルトン・ラッシングは要所でタイムリーを放ち、アレックス・コールは機動力と勝負強さでベンチに欠かせない存在になった。トミー・エドマンはIL復帰後に打率.364という驚異的な数字を残している。
こういった選手たちが試合を決めるシーンを何度も目撃してきた。大谷やフリーマンが沈黙した試合でも、誰かが代わりに結果を出す——これが「チームとしての強さ」だと思う。
後半戦への期待と不安
後半戦に向けて最大の課題は「打線の厚み」だろう。ベッツが戻り、タッカーが本来の状態に近づけば、今の投手力に見合った得点力が生まれる。逆に、このまま打線が噛み合わない状態が続けば、投手陣に負担がかかり続け、プレーオフで苦しむ可能性がある。
それでも個人的な見立てとして、このドジャースはポストシーズンに進める力を持っていると思う。後半戦で大きく躓くイメージが湧かないのは、投手陣の安定感があまりにも頼りになるからだ。
残り試合も毎試合追いかけながら、ドジャースが世界一に向けてどんな歩みを見せるか、一緒に見届けていきたいと思う。
※成績・順位は2026年6月27日時点のデータをもとにしています。

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